ストレスリレー

 現代人が疲れておりストレスに苦しむのは「すぎる」からだと思うのです。やりすぎ、言いすぎ、働きすぎ、気を使いすぎ、何事においても無理をしてしまいます。80%くらいで生活しているのが良いと思うのですが、忙しいなかで120%かそれ以上のペースで生活していれば疲れるのはあたりまえです。人により同じ仕事をこなしても、それが80%の人もいれば150%の人もいます。人によりこなせる仕事量も違うのです。それを同じ条件、内容、時間で働かせれば無理をしなければならない人が増えるばかりです。


 マラソンでは早い人についていこうとして自分のペースを乱してしまうと完走できなくなります。今の日本では会社や相手のペースで働くために知らないうちに無理をして自滅してしまうのです。無理をしなくても生活できる社会、自分のペースを守れる社会、無理せず自分のペースで確実に成長していくことができる社会の到来を希望します。人間は社会によって使い捨てられる消耗品ではなく、誰もが使命と可能性を秘めた存在なのです。


 この社会に渦巻くストレスは危険なレベルにあります。家族間での無関心や凄惨な事件、エスカレートするイジメやクレーム、過労や精神疾患、孤独や苦悩の多くは各人のストレスがひとつとなり日本列島を覆いさらに成長しているのが原因です。ストレスが次から次にリレーされ増幅され大きくなっていきます。機嫌が悪い時に誰かにあたってしまう。あたられた人がまた誰かに八つ当たりする。ストレスのリレーをやめなければ日本が良くなることはありません。これ以上、増幅しないよう皆で気をつけたいものです。