昭和からの脱却

 ある会議で若手からの意見が理解できないことがありました。本人は意地を張っているわけでも、嫌がらせをしているわけでもなく、真面目に素直に発言しているだけなのです。ですが、その意見は私とは正反対なのです。私が長年にわたり考え実践してきたこととは真逆なのです。時代が変わったといわれても、本当にそうなのか。いかに時代が変わっても物事の本質は変わらないと考えています。ですが、そのように考えることが時代遅れの価値観に執着しているとしたら、様々な意味で恐ろしいことです。


 協調とはお互いに1歩譲ることだと思うのですが、1歩2歩譲ったとしても到底近づけないとしたら、協調することは困難になります。こんなことなら会議など参加せず、1人でいたほうが楽だと思うこともあるのですが、それはそれで寂しいものなのです。今後ますます器量が求められる時代になりそうです。大きな溝を埋めるための器量です。この社会が発展してきたのは様々な価値観や信念があったからです。働きアリの世界でも新しい発見をするアリは周囲と同じような行動をしない、生産性や協調性がないように見えるアリなのです。みんなが同じことをして安心していた昭和の時代に別れを告げ、新たなる令和の時代に挑んでいきたいものです。