本気な人

 この世界において人が苦しむ原因のひとつに本音と建前があります。私達は自分の思いを抑えることで、時には偽ることで社会生活を営んでいます。けして全員の思いが一致することもなければ、すべての人と分かり合えるわけでもありません。そのため思ってもいない発言も行動もありますが、それは処世術ともいえるのかもしれません。ですが、本音を抑えるほどストレスが溜まり、苦悩が深まるものです。


 たとえば社交辞令で「すごいね」と言っている人と、本気で思って言っている人では大きく違います。本気で思っている人には発見と感動があり、素晴らしい一日となることでしょう。講演などを聞いていても、職業的な話し手は心地よく分かりやすく楽しい話をします。反対に本気で一事を成してきた人の話は不器用ではあっても心が揺さぶられることがあります。表面的なところではなく、深いところに真実の響きがあるからなのかもしれません。


 本気な人には敵わないものです。本気で思っている人は、本気で行動します。本気の人は「そこまでやるか」というところまでやります。その熱意が自分を変え周囲を変えいくのでしょう。私などは効率的であったり、周囲に遠慮してしまいますが、そういった縛りを軽々と越えていくのが本気の人なのです。私も自分の思いを高め、何かを本気でやってみたいものです。