こだわらない心

 隣町への主要道路が狭く大変でした。道路拡張の要望看板も立っていますが、両側は住宅街となっており、移転させての拡張は難しいだろうと思っていました。先日、久しぶりに通ってみると、住宅街を迂回するように山側に新しい道路がありました。狭い旧道はそのままありますが、ほとんどの車は新し広くてアクセスの良い道路を走りますから、多額の予算で既存の道路を拡張するよりも効率的に見えました。


 何事も発想の転換が大切なのだと思います。こだわっているうちは新しい発想は生まれません。そのこだわりを捨ててこそ、代わりに得られるものがあるのです。同じ時間とお金をかけるにしても、徒労に終わることではなく、意義のあること効果のあることにかけたいものです。どうにもならないような事態でも、必ず道はあるものです。その道に気づくことができるかどうかが問われるのです。


 情報を仕入れることも、その情報を精査することも必要ですが、それよりも先入観のない心で広く深く物事を考えることです。このような心の状態を整えることが大切なのですが、平時ではなく緊急時こそ求められる心境ですから、日頃からの修練や心がけが、ここぞというときに自分を支える大きな力になってくるのではないでしょうか。