ストレス加減

 疲労が溜まり鍼にいってきました。鍼の先生はストレスの有無も分かるようで、私の頭に手をやりながら「職業柄かストレスは溜まっていませんね。」と言われました。はたして職業柄なのか、それとも私の法務に対する姿勢なのか考えさせられました。もともと私は寺院の長男として生まれた瞬間から職業選択の自由を剥奪されたようなものでした。弟は自由なのに、私は不自由だと嘆き跡を継ぐことには否定的でした。


 ですが、いつの間にかレールに乗ってしまい今では住職となり楽しく参拝者の皆様をお迎えしています。もし、高校までと同じように嫌々やっていたとしたら相当のストレスが溜まっており鍼の先生も驚いたことでしょう。人生には変えることができないことがたくさんあり、そういったものに対しては自分が変わるしかないのです。私の態度や考え方を変えることで、好まざるものでも上手に受け入れていくしかありません。


 自分の人生を変えることはできても、相手の人生を変えることはできません。共感できない相手と人生が交差した時には、無理に相手を変えようとするのではなく柔軟な思考と対応ができなければなりません。職業や会社を変えることはできても、上司や同僚を変えることはできません。ならば円満な関係を築けるようにしなければなりません。こだわらない自由な心がストレスを軽減してくれます。もちろん迎合ではなく抑圧でもなく、自由であるということを求めて生きたいものです。