アイディアの源泉

 テレビでうどんの特集をしていたのですが、珍しいきつねうどんを紹介していました。餅巾着のようにきつねの袋のなかにうどんが入っているものです。インパクトがあり、今まで見たことのない斬新な発想でした。店主はお客様に笑ってほしくて考えたとコメントしていました。店主のこの想いこそが大切なのだと思いました。


 売上や話題ではなく、お客様に笑って幸せになってほしいという想いがアイディアの源泉だと思うのです。このうどんも一目見れば単純なものです。ですが、私の知る限りでは今まで誰も考えつかなかったものです。どうすれば笑ってもらえるかを突き詰めていった、ひとつの答えなのだと思います。大手の飲食店はマーケティングや多店舗展開で勝負していますが、個人店でもお客様への想いひとつで勝負できるのではないでしょうか。


 仕事の量に翻弄されることなく、いかに質を高めていくのか、そのための自分なりの原点を持つことも大切だと思うのです。何故、この仕事をしているのか。この仕事を通して何をしたいのか、何を伝えたいのか。どのような仕事でも「人間対人間」だと思うのです。自分の仕事の先にいる人に対して想いを高めていくことで、より素晴らしい仕事ができるようになるのではないでしょうか。