探求型学習のその先へ

 あまり共感できませんが、小学校から探求型の学習が取り入れられています。私などはまず基礎学力をつけてからの探求であり、詰込みと非難する前に基礎を大切にするべきだと考えています。以前の論語の暗唱などは基礎だけではなく道徳にも通じ生涯の宝となる学習だったと思っています。ゆとり世代が非難され、新しい学習が取り入れられましたが、現在はまたゆとりに戻ってしまったような印象を受けます。


 探求とは、自分なりの答えを導き出す能力だと思うのです。ところが、現代は安易な答えに安住している人が多いように思います。どうせ頑張ってもしかたない、もう私の居場所なんてどこにもない、何をやってもつまらない。これらの答えは安易すぎると思うのです。その答えを得るまでにどれだけの努力や忍耐をしたのか。求めていないからこその答えだと思うのです。


 人生においては、自分で答えを作り出していかなければなりません。待っているだけで、自分の期待が実現することはありません。探求型にというならば、知識を求めるのではなく、自分の人生に夢や理想を求め、それを実現していく力を育んでほしいと思うのです。与えられた答えに満足することなく、自分が納得できる答えを探していくなかに、成長と生きることへの喜びがあるのではないかと思うのです。