逆転の発想で

 人間はどのような状況で成長するのか考えてみました。現状を打破し人間として大きくなっていく要因はふたつ考えられます。ひとつは責任感です。自分がやらなければならないという強い思いによって、能力や人間力の限界を突破していくことができます。誰かにやらされているという意識では成長できません。言い訳をせず退路を断ち臨んでこそ、自分の必要な力が与えられるのです。


 もうひとつは苦悩や不安を克服することです。何をしても何をしなくても様々な苦悩や不安があるものです。特に前に進もうとするほど、苦悩や不安は強くなるものです。ですが、苦悩や不安とは存在するものではなく、勝手に作り出している妄想なのです。あるといえばあり、ないといえばなくなるものなのです。自らの弱さが作り出す苦悩や不安に負けないようにすることで、新たなる強さを身につけることができます。


 健康や筋力はジムなど外的な世界で鍛えることができますが、心は自分で鍛えていくしかありません。どのような方法が適しているかは人により異なりますが、適度な負荷をかけていくしかありません。ストレスやプレッシャーは負のイメージしかありませんが、ワクチンによってウイルスへの免疫力をつけるのと同じように、ストレスやプレッシャーを嫌うのではなく、心を鍛えるチャンスと考えることができれば、いつもとは違う気持ちで頑張れるかもしれません。