親の価値観と子供の自立

 テレビで親による価値観の押し付けを特集していました。投稿されたエピソードなどが紹介されていましたが、基本的に親は子供の幸福を願って子育てをします。自分が幸せになるためには必要だと思うことを伝えるのです。幸福感もそれぞれですから、親によって子供に伝えることも十人十色になります。生きていくためには判断基準が必要ですから、子は親からそれを学んでいきます。


 子供は親の言葉だけではなく、生活態度や人間関係を見ながら育ちます。それは価値観の押し付けというよりも、植物の根が土の中から養分や水分を吸収するように、子供は良くも悪くも親から吸収していくのです。しかも大事な部分ほど言葉よりも、親の姿から学んでいくのです。年を取ると親に似てきたと感じることがありますが、吸収してきたものが形となって現れてくるのでしょう。


 このように考えると子育ては難しいように思いますが、親といえど迷いながら失敗しながら生きているのです。子供がテストで100点を取るのが難しいように、親も子育てで100点は取れないと思うのです。ただ子供に対する欲や見栄には注意しながら、子供の幸福を願うならば、その気持ちは必ず子供に伝わると思うのです。そして、子供は自分の人生を責任をもって生きれば良いのです。親の責任にするのではなく、すべてを自分で判断して様々な意味で親を乗り越えてこそ、自立といえるのではないでしょうか。