異常なのはどっち

 相手を理解できない「あの人は宇宙人なのか」と疑惑と皮肉を向けることがあります。ですが、理解できないのは相手ではなく自分だったらと考えるのは恐ろしいことです。周囲の人々を異常者のように思っていら、周囲はみんな正常で自分だけが異常者であり、異常者の目線で見ていたから正常が異常に見えていただけなのかもしれません。


 私達は自分を基準に考えるわけですが、その基準たる私がはたして正しいのかと考えてみることも必要だと思うのです。相手への非難ばかりだと、いつの間にか自分のことが見えなくなっているものです。自分を見失った人間は暴走してしまうものです。自分を比較や判断の基準(物差し)とするならば、しっかりと測れるようにならなければなりません。


 暴走している人はつねに自分が正しいと妄信しています。悪いのはすべて周囲であり、自分は被害者であると考えます。しかし、そうではなく意地を捨てて謙虚に自分と周囲の人々を見比べ、自らの間違いや欠点は素直に改めなければなりません。つねに自分を修正しながら正しくあろうとすることで、道を誤ることなく進むことができるのです。