家庭円満の秘訣

 家族関係の悩みは古今東西を問わず多いのではないかと思います。新しく嫁いでくる人がいて、新しく生まれる命があり、新しく旅立つ人がいて、つねに新たになっていきます。家族とは固定的・閉鎖的なものではありません。水の流れのように様々な支流が集まり大海へと流れていくようなものです。


 家族は変化ということを念頭に置かなければなりません。赤子も成長して大人となり、嫁はいつしか姑となり、家長は隠居者となり、時代も立場も変わっていきます。そのなかで家族の絆を育まなければなりません。これは土を耕すようなものです。土が豊かでなければ、そこで育つ作物も良いものは育ちません。血縁に頼ることなく、信頼関係を築いてこそ、幸せな家庭となります。


 土づくりには時間と忍耐が求められます。見た目では分からないかもしれませんが、手をかけた土は違います。どのような種をまいても豊かな実りがあります。家庭もどのような人であれ仲良く豊かに暮らせる土壌が求められます。美しく咲く花に憧れるならば、その花を支える土を求めなければならないのです。