引き寄せの法則

 小学校の国語の教科書に「三年とうげ」があります。この峠で転んでしまうと三年しか生きられなくなるというものです。通る人は誰しも気をつけて歩くのですが、あるおじいさんが転んでしまいました。そのおじいさんは自分はあと三年で死んでしまうと恐れおののき、ついには病気になってしまいました。あの人がお見舞いに来て三年峠でもう一度転べば6年生きられる、三度転べば9年生きられる、転べば転ぶほど長生きできると教えました。おじいさんは三年峠で何度も転び病気も治り、すっかり元気になりました。


 何事も考え方だと思います。人生には必ず逆境がありますが、その時の態度によって人生が大きく変わっていきます。嫌々耐え忍ぶのか、それとも前向きにとらえるのか。避けられないとしたならば、そのなかで苦しむよりも、できるならば楽しみたい成長の糧にしたいという思いが大切だと思うのです。自分の想いひとつで、その環境が天国にも地獄にもなるのではないかと思うのです。


 よく発想の転換といいますが、いかにマイナス思考をプラスの発想に転換するかが問われます。人間の思考は固定的であり、否定や不信ばかりだと人生そのものがそのようになってしまいます。引き寄せの法則なるものもありますが、自分の想いが言葉や行動となって社会に発信され、それに利息がついて返ってくるのではないかと思うのです。いかに厳しい状況にあろうとも、あきらめることなく光明を見出したいものです。