変わるのは私です

 私達は相手を変えようと必死になります。もっと頑張ってほしい、もっと優しくしてほしい、もっと勉強してほしい、「もっと、もっと」と切りがありません。また、相手への要望のハードルは高くなるばかりで、相手を苦しめます。お互いに相手に多くを望んでは失望してはイライラしたり争ったりしています。ですが、考えてみれば自分勝手な要求であり、相手にとっては迷惑なだけということもあります。


 他人から言われて簡単に変われるならば苦労はありません。お互いに求めることなくありのままの状態が自然です。しかし、その状態に安住することなく、お互いに良き影響を与え合いながら成長していかなければなりません。自分が変われば、相手も変わります。お互いに責任を押しつけ争う関係から、お互いに認め合える成長の関係を築きたいものです。


 率先垂範という言葉がありますが、言葉で求めるのではなく、自らの行動で相手に求めることが大切だと思うのです。相手に求めたいことをまず自分がやってみる。自分がお手本となり、背中で相手に伝えてみる。すぐに反応を求めることなく継続しながら、それでもダメなら仕方がないと思うことです。ダメなことをさらに求めるとお互いに辛くなるばかりです。変わらない相手にイライラするくらいなら、自分を成長させていったほうが有意義というものです。