想いのその先へ

 5月は書面決議の総会ばかりでしたが、6月に入り通常の総会もありました。議案についての質疑はほとんどないのに、「その他」になると色々な意見が出されます。「こうしたらいいのに」や「こういう問題がある」と提案が続きました。ところが、本人は動く気がまったくなく、自分以外の誰かがやるべきだという態度です。要望や問題を提起しても、その先への責任はなく、言うだけで終わり、提案された側も検討しますで棚上げにして、一年後にまた同じことが繰り返されます。


 地域の課題も個人の問題も自分が動かなければ解決することはありません。「想いのその先」がなければ、その想いは不満となり憎しみとなり自分自身を苦しめてしまいます。想いが正しい形で言葉や行動にならなければ、いかに素晴らしい想いであったとしても、ダメになってしまうのです。要望や問題の提起ばかりではなく、自分の想いを中途半端な形で誤魔化せば、どこかで必ず歪みが生じるものです。


 この社会においては自分の想いに正直に生きられる人のほうが少ないものです。無難に考えれば、相手のことを考えれば、自分の想いを抑えたほうが円満にいくのかもしれません。その選択も間違いではありませんが、未練を残せば後悔につながります。人生は選択の連続ですが、ひとつひとつの選択を誤魔化すことなく、真剣に向き合ってこそ選んだ選択肢が輝いてくるのです。たった一度の人生ですから、本意ではありませんでしたと嫌々生きるのではなく、しっかりと納得して堂々と生きることができるよう想いを高めていきたいものです。