人間力とは信頼力

 子供が遊ぶ積み木を考えても下が大きく上にいくにしたがって小さくならないとバランスが悪く崩れてしまいます。ピラミッドの形が最も安定するのではないかと思います。これは遊具や建物ばかりではなく、学問も下の学年で習ったことをちゃんと習得していないと、必ずどこかで行き詰まってしまいます。さらには人間も土台の部分がしかっりしていないと安定することはありません。


 人としての土台とは人間力だと考えています。挨拶、礼儀、配慮、利他などがそうだと思うのです。利他とは自分のことばかりではなく、相手のことも自分と同じように考えられることです。子供のころに教えられことがどれだけ身についているのか、自然に実践できるのかが人間力なのです。難しいことではなく、やろうと思えば誰でもできるような、基本的なことなのです。ところが、なかなかできないのが現状でもあります。


 こんなに頑張っているのに、素晴らしいアイディアなのに、難関を突破してきたのに、すごい資格を持っているのに、それなのにうまくいかないと思ったら、もっと根本的な人間力について考えてみたいものです。人間力は表現を変えれば信頼力ともいえます。私達は相手のどこを見て信頼するかどうかを決めるでしょうか。大切なのはその部分なのではないでしょうか。表面的な部分ではなく、その人の最も大切な部分が問われるのです。