働くことの意義

 人材が求められているといいますが、余計なことは考えるな言われたことだけ忠実にこなせという会社も多いのかもしれません。まるで機械にデータを入力するかのようにマニュアルで縛っているところもあります。働く方も慣れてくると機械のように表情も感情もなく決まりきった対応をするようになります。どのような業種であっても心の伴わない仕事はつまらないものであり、働き方改革を掲げるならば、この問題についても考えてもらいたいものです。


 仕事には喜びと成長が必要だと考えています。大企業の正社員から学生のアルバイトまで楽しく働けてこそ国が発展していくと思うのです。高度成長期は今よりも労働環境は最悪だったと思いますが、誰もが楽しく働いていたように思うのです。それがいつの間にかつまらない仕事が増えていきました。社畜という言葉が象徴するように、働くことの意義が見失われています。それはやはり国や企業の責任だと思うのです。


 国や企業が優先すべきは税収や利益ではなく、働く者に喜びや成長を与えることだと思うのです。そうすれば必然的に税収も利益もあがります。これを単なる理想として遠ざけるのではなく、その実現に向けて本気で考えなければ繁栄はありません。ボランティアでは充実感や喜びを得ることができるのに、仕事では得られないとしたら本末転倒です。本来は仕事によってこの社会に貢献することが本義なのです。労働環境をどのように改善させていくのか。働くことの意義から考えてみたいものです。一日の大半を費やす仕事がもっと楽しいものになれば、人生はさらに素晴らしいものになると思うのです。