適正と適量

 1日の食事の量は決まっており、それを超えれば暴飲暴食となります。何事にも適量というものがあり、その量は人により異なりますから、自分の適量ということを意識しなければなりません。お酒を飲めないのに周囲の真似をして飲めば、周囲は平気でも飲めない人間は酩酊状態となります。大切なことは周囲に惑わされることなく、自分の適性や適量を知ることなのです。それは自分を知るということなのです。


 できないことをしようとすることは苦しみの原因となります。学校では頑張れば何でもできる、すべての人に平等に可能性があると、いわば残酷なことが教えられています。しかし、周囲と同じようには頑張れない自分が嫌になったり、得意なことが何もないことに落胆したりするものです。そういった苦悩のなかから無理することなく、自分なりのペースやスタンスを見いだせた人は幸せです。


 周囲と同じように競争する必要はありません。友達が100点をとったから自分も100点をとる必要はありません。80点で納得できるなら、それでいいと思うのです。これを妥協とか脱落と考えると自分を責めることになり苦しくなります。また、テストそのものを無意味なものだと排斥しても、その主張が認められることはなく苦しくなります。社会や周囲の価値観に迎合しても排斥しても苦しくなるのです。この社会に上手に存在し、翻弄されることなく、無理することなく、こだわることなく、自分なりに生きていきたいものです。

 

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 連休中は法務多忙のため休ませていただきます。次回の更新は5月8日からを予定しております。今後ともご愛読ください。