令和の国づくり

 新しい時代が始まりましたが、平成は断絶の時代と表現することができるのではないかと思います。神仏とのつながり、近所との付き合い、会社の人間関係など人と人の関係が断絶した時代だったように感じられます。退屈でつまらない関係だと思うのは信頼関係が築けていないからなのです。お互いに信頼できない楽しめない関係は苦痛でしかありません。大切なことはどのような関係を築くかであり、関係が断絶してしまうのは信頼関係を築けないからなのです。


 平成の時代は誰もがこのままで良いのかという不安があったように思います。心の時代と呼ばれ朱印や仏像が流行ったのも、時代に対する不安の解消として神仏に対する関心が高まったからではないかと思うのです。面倒だからと楽なほうに流され、それゆえ高まる不安に翻弄された時代と評することもできます。


 令和は回復の時代となりたいものです。便利で快適な生活を享受するために失われたものを回復させることで、本当の意味で豊かな生活を送ることができます。昭和の後半から平成は物質的な豊かさに翻弄されました。そのため日本人が培ってきた精神的な豊かさが失われてしまいました。物質的な豊かさと精神的な豊かさを融合することで私達は幸せになれるのです。今の日本を嘆くよりも、新たなる国づくりに前進したいものです。