人生の重荷とは

 若い時はお金がありませんが、あまり考えずにあるだけ使っていました。貯金という意識はなく、お金のありがたみも分かりませんでした。年齢と共に家族を持ったり働くことの大変さを経験すれば、お金の重みということも理解できるようになります。お金だけではなく、たとえば命の重み、言葉の重み、責任の重みなど経験して理解していかなければならないことばかりです。


 人生の重みというものは頭で理解できることではありません。経験から学ばなければならないものですし、不平不満に埋もれていると理解できないことなのです。前向きな気持ちで経験を積んでいく先で体得できることではないかと思うのです。人によって人生の軽重はありません。ただ本人が自分の人生の重みということを理解しているかどうかなのです。それによって人生は大きく違ってきます。


 命の重みを知るからこそ、自分を大切にすることができます。言葉や責任も同じように、その重みを理解できるからこそ、言葉を大切にし責任を果たそうとするのです。豊かな人生を送っている人は、人生の重みを理解しながら、その重みにつぶされることなく、かえってその重みによって人生を深く味わいあるものにしていくのです。重荷を背負うことから逃げるのではなく、積極的に背負うことで力強く歩んでいきたいものです。