日本人の移住先として人気の国がテレビで紹介されていました。気候は温暖で物価は安く、地下資源が豊富で国の財政も豊かなため税金も低いそうです。日本は経済大国として治安もよく世界有数の生活レベルにありますが、その便利で快適な生活は国の借金によって成り立っています。表面的には豊かであっても、その影には大きな負債を抱え込んでいます。その負債は誰か他人のものではなく日本人全員にとっての負の遺産なのです。
今年は暖冬で除雪も楽でしたが、それは地球温暖化の証明でもあります。私達の生活に欠かすことのできない二酸化炭素によって母なる地球は高熱に苦しんでいます。平均気温が体温を超えるようになれば、もはや人間生活は成り立たなくなります。国債も温暖化も深刻になるばかりです。しかも個人の努力ではどしようもなく、さりとて国の音頭で解決することでもなく、各人の危機意識がなければどうにもなりません。人間というものは尻に火がつかないと本気になれませんが、火がついてから解決できた経験はほとんどありません。「いつか、そのうち」は大きな後悔へと続くプロローグなのです。
国が破綻してしまえば個人の生活もすべて破綻します。地球が消滅してしまえば国も個人もすべて消滅してしまいます。そのように考えるならば個人の生活など些細なことに思えてしまいます。今の自分の生活が成り立っているその先には社会があり地球があるわけですが、自分が活かされているそのつながりをしっかりとたどっていかないと、ありがたみを理解することはできませんし、今の自分がしなければならない使命に気づくこともできません。