あなたの欠点しか見えません

 どんなことにも不足や不満を見つける人がいます。どんな社会や人にも欠点はあり、探そうとすればいくらでも発見できるものです。しかし、不足や不満をいくら見つけても、それで幸せになれるわけではありません。逆に見つけるほどに不幸になってしまうのです。自ら苦しむために不幸の種を探そうとする悪習を慎まなければなりません。相手の欠点によって不幸になるのではなく、相手の欠点しか見えないために苦しんでいるということを理解しなけばなりません。


 日々の生活において満足や感謝を見出す人もいます。何気ないことでも見る人が見れば幸福の種になります。人を見ては長所や美徳を見つけ、社会を見ては自分が恵まれていることに感謝します。そういう人にとっては、どのような社会で暮らそうとも、どのような人間関係であろうとも幸せに暮らすことができます。不幸になる人は自ら不幸になり、幸福になる人は自ら幸福になっているだけなのです。この事実を実践することができれば、どのような人であっても幸せになることができるのです。


 同じ人間であっても家族・友人・同僚などそれぞれの立場から見れば違って見えるかもしれません。自分の見方が絶対的だと思うと、決めつけから逃れられなくなります。相手も自分も苦しむ見方であり、たとえ相手がその決めつけから違った行動をしても、自分の決めつけを守るため無視してしまいます。相手への評価とは自分が勝手に作っているものであり、正しいものではないのです。物事に対する見方を変えれば、日々の生活も大きく変わります。満足や感謝を上手に探していきたいものです。