平凡に占める喜びの割合

 ハンバーガーは同じ具材ばかりでは味気なく、色々な具材がバランスよくあってこそ美味しくなります。ですが、欲張って具材の種類を増やし過ぎると、かえって味がまとまらなくなります。新商品が次々に発売されても、昔からの定番商品には敵いません。組み合わせは無数にあっても、絶妙な具材のバランスというものは限られているのでしょう。


 人生もまた味わうものです。ですが、人生の味わいといっても、その大半は平凡であったり苦労であったりして、喜びや楽しみの割合は低いのかもしれません。ですが、どんなに美味しい食事でも毎日食べていれば飽きてきて美味しさを感じなくなるものです。それと同じように人生においても、喜びや楽しみは少ないからこそ貴重であり、ありがたいと思えるのかもしれません。河原の石がすべて宝石になっていたら、もはや宝石ではなくなります。貴重だからこそ価値があるのです。


 人生における喜びや楽しみの割合は決まっていて、それ以上に求めてしまうとかえって不幸になるのかもしれません。次々に新しいものを求めるのではなく、今あるものを大切にすることです。喜びや楽しみが色あせることなく、いつまでも喜びや楽しみであるならば、必然的に日々の生活は喜びや楽しみであふれるようになります。




応援クイックお願いします
にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へ
にほんブログ村