目的のために

 目的のためには、なりふりかまわないことが賞賛されることがありますが、私は何事も節度を保ち時間をかけ着実に歩むことが大事だと思っています。すぐに結果を求めたくなるものですが、そんな自分を抑えながらベストを尽くしていく姿勢が求められます。何事も時間・労力・熱量・質など自らが費やしたものに比例したものが返ってくるものです。裏技的な方法もあるとは思うのですが、そういった手法は反動も大きく諸刃の剣のようなものです。


 たとえば2世タレントは実力が伴う前から親が売り出してしまいます。そのためかえって子供のためにならないということもあります。マラソンで完走する人はペース配分のできる人です。長い人生においても、いかにペースを守り着実に歩んでいくかが問われます。自分のなかに芽生えてくる焦りや不安、周囲への嫉妬、自らへの失望などに惑わされることなく、ペースを守らなければなりません。


 宝くじ的な幸運はたしかにありますが、長く続くものではありません。早く咲いた人ほど早く散るというのも世の習いです。大切なことは自分を信じるということですし、そのためには自信を養うための忍耐と努力が必要です。そして何より謙虚や誠実といった徳が大切だと思うのです。人生に近道はなく遠回りを旨とすることで、最も安全で正しい道を歩むことができるのではないかと思います。



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