紙一重のなかで

 今年で13年目となるイベントの準備に参加しました。最初の10年はただの手伝いでしたが、ここ3年は役職をいただいての参加です。13年間まったく同じ作業なのですが、ここ3年は全体の流れと自分の役割が分かり、今までは渡されても理解できなかった図表も誰に教えられることなく自然と分かるようになりました。他の団体から派遣されるスタッフとも顔見知りになり、自分の世界が広がり楽しく活動できるようになりました。


 これは役職がついたからではなく、主体的に前向きに参加するようになったからだと思います。同じ勉強や作業をしていても、自分の気持ちひとつでまったく違う内容になります。たとえば書道教室において同じ技量の人であったとしても、1人は書道教室を開いて教えるようになり、もう1人は自分の趣味として続けているとしたら、たとえ同じ時間だけ筆を持ったとしても、責任ある立場にある人の方が上達するものです。それは責任の重さであり、意識の違いであり、どのような立場に身を置くかで大きく違ってきます。


 楽しいと厳しいは紙一重です。楽しさのなかに厳しさがあり、厳しさのなかに楽しさがあります。楽しいだけというのは享楽や快楽でしかありません。面倒だとか苦手だと思っていることでも、それなりにやっていると楽しくもなります。また、自分の意識を変えてみると、すべてが違って見えるようになります。大切なことは相手や条件ではなく、自らがどのような気持ちで臨むかなのではないでしょうか。



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