記憶ということ

 人間の記憶というものは良かったり楽しかったことよりも、大変だったことのほうが強く印象に残り記憶に定着します。では人間は年と共に悲惨な記憶や辛く悲しい思い出に占領されていくのかといえば、そうではありません。そういった記憶は時間が経過していくなかで、教訓となったり学びとなり昇華されていくのです。楽したことから学べることは乏しいのですが、苦労や苦難からは学び成長していくことができます。


 成長の糧とするため人間の記憶には苦労や苦難が刻まれるのかもしれません。今の現状を地獄だと思っても、時が過ぎればあの時の経験のおかげで、今の私があると思えるようになるかもしれません。そう思えるように努めていかなければなりません。もちろん、過労死や心の病も蔓延しているなかで無理を続けることが最良の選択とは限りませんから、自分のなかでボーダーラインは明確にしなければなりません。


 人間は楽な環境で成長することはありません。スポーツで優勝しようと思えば自分に負けずにトレーニングを続けなければなりません。会社では厳しいノルマに挑む人ほど出世していきます。過酷な環境に身を置くことで、その環境に鍛えられ成長していくことができるのだと思うのです。そこまで求める必要はなくても、日々の生活においても必ず嫌なことや面倒なことがあります。そういったことから逃げずに挑むことで、少しだけ自分に自信が持て生活が向上していくかもしれませんね。




応援クイックお願いします
にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へ
にほんブログ村