自得ということ

 親の財産で楽をしていたら破産した。才能にあぐらをかいていたら落ちぶれた。部下の手柄を横取りしていたら左遷された。家族を頼りに生活していたら一人残された。何事においても頼る生活には必ず限界が訪れるものです。大切なことは生きていく力を養うことだと思うのです。自然界においては生まれてよりすぐに自分の足で立ち上がることができなければ、すぐに捕食されてしまいます。人間は最も成長の遅い生き物ですが、いつまでも甘えることなく、独り立ちしなければなりません。


 人間は自分で獲得したものがなければ自信をもって生きることができません。たとえ親から大企業を受け継いでも、社長という名前だけでは虚しいだけで、自分で得た成果がなければなりません。自信を獲得できた人は前向きに生きることができ、自信を喪失した人は未練や不満に埋もれてしまいます。自信というものには根拠がなく、自分の気持ちひとつで作ることのできるものです。気持ちの持ち方ひとつでずいぶん違うのではないでしょうか。


 自分を適正に評価している人は意外と少ないものです。多くの人は自分の評価を低くしているように感じられます。自分の価値を低くするほど自信を持てず挑戦できず、せっかくの転機やチャンスを失ってしまいます。何も変わらない退屈な日々の連続と考えるならば、自分への評価をあらためることが変革への一歩となります。やればできる人がたくさんいるのに、もったいないと思うのです。もっと自分の力を信じてあげたいものです。



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