決別の時に

 人間関係は崩壊してしまうと立て直しが難しいものです。日常生活において相手に対する些細な不満には目をつぶることができますが、心の防波堤が崩壊するような出来事が起こってしまうと、修復が進まないなか相手に対するマイナスの感情に翻弄されてしまいます。些細なことでイライラしたり落ち込んだり、自分の心でありながら思うようにいかず困惑してしまいます。こういった状態から不幸な決別が生まれてくるのだろうと思うのです。


 心が満たされ落ち着いている時ではなく、自らの心が崩壊しようとしている時こそ、試されていると考えなければなりません。崩壊するままにつぶされ不幸になるのか、崩壊を回避し立て直すのか。これは相手がどうこうということではなく、自分の問題であると考えなればなりません。相手に惑わされることなく、落ち着いて心を修復していかなければなりません。また相手に対する不満に目をつぶれる状態まで戻らなければなりません。


 長く付き合うほど色々なことが見えるようになり、様々な状況を一緒に過ごさなければなりません。必ずめぐってくる逆境の時をどのように乗り越えていくのか。試されているのは自分の心なのだと思います。どれだけ相手の想いや立場を考えられるか。どれだけ相手のことを許せるか。一緒にいるのは大切であり必要だからなのですが、そのことを忘れないようにしたいものです。



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