お金は人を不幸にする

 お金は便利な道具なのですが、他の道具とは異なり人を惑わせてしまうこともあります。人間関係を崩壊させたり、罪を犯させたり、人間性や魂を売らせたり、取扱注意の道具でもあります。宝くじで高額当選して破産する人が多いそうですが、身に余るお金によって惑わさせられたのでしょう。古くから金銭について格言が多くありますが、それだけ気をつけなければならない道具なのです。


 お金に人格があるわけではなく、使う人間の人格によって投資となったり浪費となったり、節約になったりケチになったり、成功したり破産したりと分かれるものです。私達はお金を最優先しない人格を養わなければなりません。古来より目先のお金で失敗した人が星の数ほどいるのですから。稼ぎ方にも使い方にも、その人らしさがでるものです。自分がお金を管理しているのか、お金に支配されているのか、日頃の生活を反省してみることも大切です。


 近年は電子マネーが普及してお金の形がなくなってきています。お金は目に見えるからこそ大切にもしますが執着もします。見えなくなることでお金への執着がなくなるのか、それとも浪費が進むだけなのか。ますます使う側の人格と力量が問われるのかもしれません。お金では幸福を変えないという大前提を忘れないようにしたいものです。広く世間を見渡せば収入と幸福が比例していないことは一目瞭然です。それどころかかえって反比例しているかもしれません。お金に左右されることなく、幸福に向けて着実に歩んでいきたいものです。



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