企業の不祥事に想う

 成人式に予約していた晴れ着が着れないという被害があったそうです。ニュースを見ていると予期せぬミスではなく、計画的な詐欺ではないとかと思えます。昨年から企業の不祥事や隠蔽が多発しており、今回のように顧客から料金を預かったまま倒産した旅行会社もありました。こういったことが続くと何を信じてよいのか分からなくなってしまいます。


 今はアイディアひとつで起業し、会社をどんどん大きくできる時代でもあります。ですが、会社と社長の成長が比例しないと必ずどこかで破綻してしまいます。大事な所で経営者の能力や倫理観などが問われ、それに応えられなければ問題や危機が起こるようになります。誰でも最初は順調に進むと、「こんなに順調でいいのだろうか」と恐怖を感じることがあります。その恐怖とは謙虚だからこそ生まれるものです。ところが順調なことに慣れてしまうと恐怖が欲に、謙虚が傲慢に変質してしまいます。


 心に隙が生まれれば順調な経営などできなくなります。会社という城は砂の城へと変わり少しずつ削られていくのですが、そのことに気づけません。これは経営ばかりではなく何事においても、心に隙ができれば目は見えなくなり耳は聞こえなくなり、足元が崩れていきます。なにより大切に信用という宝を見失ってしまうのです。人の心というものは自然と緩むものだからこそ引き締めなければなりません。いつも心にゆとりを持ちながらも、緊張感も忘れないようにしたいものです。




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