日本の目覚め

 クリスマスも過ぎましたが日本にクリスマスが定着してずいぶん経つように思います。神道、仏教、キリスト教儒教道教など日本人は宗教に節操がないといわれることもありますが、様々な宗教を取り込み融合していくのが日本人の特性でもあります。奈良時代には神道と仏教の融合がはじまり神仏習合の名のもとに江戸時代まで神と仏は一体となり信仰されてきました。現代でも結婚式は神社、葬儀は寺院ということに違和感を感じませんし、神棚と仏壇を同じ部屋に祀ることも一般的です。七福神神道・仏教・道教の神仏が仲良く一緒に笑っています。


 正しいor間違い、味方or敵、幸福or不幸など区別して考えることに慣れてしまっていますが、区別して考えるのではなく融合することによって、間違いから正解を導き、敵を頼もしい見方とし、不幸を転じて幸福にすることができるのではないかと思うのです。二元論的に区別するのではなく、何事もひとつと考えることで新しい道が見えてくるのではないかと思うのです。


 家族のことをバラバラに考えたり、部署ごとにバラバラに考えたりすると、いくら考えても上手くいきません。同じ目線や立場で考えるからこそ正しい答えを導き出すことができるのです。日本人には欧米の思想よりも東洋や日本的な思考のほうが馴染みます。明治維新より150年にわたり欧米を追い求めてきましたが、そろそろ卒業してもっと身近で素晴らしいものを求めていきたいものです。田舎の人がこんな所にはなにもないと嘆きますが、都会の人から見れば素晴らしい自然や人情があります。大切なことは気づくことです。日本人の偉大さ、自身の素晴らしさに気づいていきたいものです。