噂話に翻弄されないために

 人間というものは噂話が大好きであり、勝手なことを言うものです。たとえば、Aさんはたまたま2週続けてお寺に行っても住職さんがいなかったとします。Bさんはたまたま2週続けて居酒屋で近くの住職さんを見かけたとします。Cさんは住職さんの親戚なのですが、あまり仲が良くなかったとします。A、B、Cさんが集まると、住職さんはいつもお寺を留守にして、毎晩飲み歩いていて、親戚からも嫌われているということになってしまいます。


 こういう噂話は事実確認もされないまま広がりますし、さらに尾ひれがつくこともあります。たとえ事実無根であっても信じる人もいますし、やはり勝手な噂話だとしても気をつけなければなりません。そのためには日頃のおこないが大切になります。噂が流れた時に「やっぱり」と思われるか、「まさか」と思われるかで大きく違います。なにより日頃の信用が大切になります。


 たとえ聖人君子を目指さなくても、生活態度については考えなければなりません。社会人になれば指導されなくなるため自分で気をつけなければなりません。噂話を気にするのではなく、周囲から信頼されるよう配慮することで、自分の生活や健康を見直す機会にもなります。勝手な噂話に翻弄されないよう、堂々とした態度で臨むためには、日頃の自分が問われます。心が安定してくると生活も安定するようになりますが、心の安定とは自分に自信を持つことからはじまると思うのです。




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