希望のレシピ

 今年も残りわずかとなりました。師走の忙しさのなかにあっても、今年の反省を踏まえつつ新年の抱負を考えたいものです。除夜の鐘を聞きながら思いつく新年の抱負もいいのですが、せっかくですからもう少し時間をかけながら考えたいものです。そうすれば具体的にもなりますし、より強く自分の想いを込めることができるかもしれません。忙しく慌ただしい現代社会にあっては、ゆっくりと考える時間も奪われてしまいます。



 読書や思索の時間など静寂のなかにあって自らと対話する時間が欠けているように思います。こういった時間を持つことで、現在の自分について理解することができます。自分が何を求めているのか、自分が心の奥底で何を考えているのか、自分に欠けているものは何か、こういった自分との対話は人生をより豊かにするためには必要不可欠な行為ではないでしょうか。忙しく自分の心を理解できなくなったり、配慮できなくなると、いつの間にか心身のバランスが崩れてしまうものです。



 新年を迎えるにあたり考えるということは、新しい自分について考えるということです。希望を持ってこれからの自分について考えることができれば、それはとても楽しい作業であり時間だと思うのです。希望という単語は自分には無縁だと思う人もいるかもしれませんが、希望とは希望を求める人の心に芽生えるものなのです。正月ならなおさら誰しも一年の幸福を願い、新たなる希望を持ちたいと思いますが、幸福や希望を願う気持ちの強さに比例して、形作られていくものなのです。自信のない願いはなかなか形にはなりません。宗教は異なりますが「求めよさらば与えられん」という言葉があります。まず強く求める気持ちが肝要ではないかと思うのです。新年の新たなる願いや誓いを大切に育てられる一年にしたいと思います。




応援クイックお願いします
にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へ
にほんブログ村