無理しない関係

 生き方の上手な人は自分のペースで生活しています。逆に下手な人は社会や周囲に翻弄され苦しんでいます。自分のペースで生きるとは、ワガママに生きるということではありません。周囲と協調しながらも、自分のペースを乱さないのです。たとえば、飲み会に誘われたときに、体調がすぐれず気分が乗らなければ上手に断ればいいのです。ところが、断ると嫌われるかもしれない、次は誘ってもらえないかもしれないと、無理して参加する人もいます。ですが、無理して参加しても楽しくはありません。逆に断るにしても相手を不快にさせてしまう人もいます。周囲に対して迎合せず孤立せず、卑屈にならず傲慢にならずに上手に付き合うためには、自信と誠実のふたつを両立しなければなりません。


 自分に対して自信があれば、相手の顔色をうかがう必要はなくなり、相手に翻弄されることもなくなります。無理して自分を作ろうとしなければ疲れることもありません。また、相手と自分のペースを守りながらもおだやかな関係を築けるようになれれば、日々の平穏な生活を送ることができます。そのためには相手を不愉快にさせず、自分という人間をありのままに認めてもらうことが必要です。私はあまりお酒が得意ではありませんが、無理して飲もうとはしませんし、周囲も私のことを分かっていますから無理に勧めることはありません。ですから、飲まなくても楽しい宴席の時間を過ごすことができます。


 何事も無理することがなくなると楽になれます。できないことはできないと相手が気持ちよく納得してもらうことが大切です。そのためには日頃からの信頼関係や配慮ある言動が求められます。同じ内容でも言葉ひとつで相手に与える印象はまったく違います。気軽に誘ってもらい、断っても不快にさせない、そういった言動と関係を作っていきたいものです。 




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