みんなで完全

 よく「あの店は社長は旦那でも、実際は奥さんで保っている」と聞くことがあります。社会から家庭まで絶妙なバランスで成り立っているものです。自分に足りないところがあれば、まわりが補ってくれます。また、自分の優れている部分は誰かを補うためにあるものです。人間は一人では完璧にはなれないものです。誰にでも一長一短があり、まわりの人と足して2で割ってちょうど良くなるものです。 


 ただ、気をつけなければならないことは、誰かに一方的に負担を強いてはいけないということです。あくまでも共助の関係でなければなりません。ですから、人の役に立つためにも自分の長所や個性を磨いておかなければなりません。残酷な現実として、誰かの役に立とうとしない人は、誰からも必要とされなくなってしまいます。この社会で生きるということは、誰かの役に立つということなのです。それを面倒だと思ってしまうと、孤独に苦しむことになってしまいます。 


 人間関係の充実を求めるならば、それだけ役に立つ存在にならなければなりません。役に立つとは小間使いをするのではなく、話していて落ち着くとか信頼できるとか、相手に対して良い影響を与えることではないかと思うのです。もちろん、お互いに甘える関係に陥っては本末転倒になってしまいます。切磋琢磨とまではいかなくとも、お互いに良い影響を与えながら上手にバランスを取れる関係を築きたいものです。一人で完璧を目指すよりも、人とのつながりのなかでお互いに足りないところを補うことのほうが、素晴らしいのではないかと思います。


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