売りたいと買いたいのギャップ

 この季節、金融機関から定期や積み金の勧誘が多くあります。「少しでも多くお返しできる金利で」とか「抽選で豪華賞品が当たります」と勧められます。世の中には利息で生活している人もいますが、私のような庶民は利息が2倍になってもあまり変わりません。ところが、金融機関は査定の時期でもあり興味のなさそうな人にも営業攻勢を仕掛けてきます。営業成績の心配まではできないのですが、立場が違えば考え方もずいぶん違います。 


 売りたいと買いたいの間には大きなギャップがあります。このギャップを埋められる人が商売や営業の上手な人です。その条件は相手の立場になれるということです。売りたいものを売るのではなく、買いたいものを売るという発想です。ビジネスや企画で成功しているのは、このタイプの人です。自分の都合を捨て喜んでもらおうとするところに成功があります。利益をあげたい、面倒なことはしたくない、効率よく仕事をしたい、早く成果をあげたいという自分の都合をどこまで捨てられるかにかかっています。 


 面と向かえば相手の人柄というものが見えてます。「人が良さそうだから、強引に頼み込めば落とせる」と思って営業するような人の話を聞こうとは思いません。話していて楽しい人や気配りがあり謙虚な人だと、応援したい気持ちにもなります。営業トークがいかに上手でも、本心でなければ伝わらないものです。人間は自分のことを本気で考えてくれているかどうか、何となく分かるものです。部下、子供、会社、地域が自分のことを聞かないと悩んだときには、本当に相手のことを考えているかどうか自問してみることも必要なのかもしれませんね。


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