中国の若者へ

 中国では漂流族と呼ばれる若者が増加しているそうです。経済の停滞と高い失業率にあえぐ若者達のなかで定職に就かず、好きな時に日雇いなどの仕事をしながら暮らす若者のことを指すそうです。将来のことを考えようとはせず、今が楽しければそれで良いと考え、親の世代の価値観には興味を示しません。そのため定職や結婚にも無関心であり、享楽と無気力が混雑しているようです。


 高い経済成長を示した中国も他国と変わらず、成長があれば停滞があり衰退があるものです。中国の場合には一部の富裕層は経済的な豊かさを満喫したのでしょうが、国内すべてを潤す前に景気は悪化してしまいました。豊かさにあこがれ、しかし豊かになる前に今まで以上に貧しくなれば享楽や無気力が蔓延するのはしかたのないことです。日本でもニートと呼ばれる同じような現象がありました。


 日本以上に不平等や格差を見せつけられる国だと思います。また、社会や未来を信じることも難しいと思います。ですが、現実逃避の生活は若いうちは楽しく思えるのかもしれませんが、どこかで卒業しなければなりません。新しい扉を開くのは中国政府でも国連でもなく自分自身なのです。世の中は成長・停滞・衰退を繰り返しますが、同じ状態が続くことはありません。次の波に乗れるよう力を養うべき時なのかもしれません。