現代版鎖国の是非

 新型コロナウイルスの蔓延、ウクライナ危機、上海ロックダウン、円安など国際社会を舞台にした危機が頻発しています。世界がひとつにつながり一体化していることがよく分かります。日本経済の限界を打破するべく国際社会に乗り出した日本ですが、何事にも長短はあるものです。そして最初はメリットが後からデメリットが表れてくるものです。


 江戸時代まで日本は鎖国していましたが、鎖国の期間は何も変わることなく止まったような時代だったのかもしれません。その後、開国してから今日に至るまで絶え間なく激動の時代が続いています。今の世界情勢を見れば、食料自給率100%で国内で採取できる資源のみでの経済循環を実現し海外に依存しないほうが安定すると思うのです。現代版の鎖国も進むべき道のひとつなのかもしれません。


 危機的状況は分裂と争いを促進します。パズルのピースも振動でバラバラになるように、打算や思惑による協調や連携は脆いものです。国境や人種を越えて人類がひとつになるなら素晴らしいのですが、仮初のグローバル化ならば今後はデメリットが大きくなると思うのです。海外に翻弄されないためには、依存しなくても生活できる態勢を整えなければなりません。米価低迷による田んぼの耕作放棄がその象徴ですが、衣食住を見直せば依存度を下げることができます。軍備増強よりも、自給率の向上が重要だと思うのです。