コロナ禍の危機にあっても

 今年の初詣は全国的に昨年よりも参拝者が多かったそうですが、やはりお正月は神仏への参拝から一年をはじめたいものです。日本には様々な風習や伝統文化がありますが、コロナ禍により疫病退散の祭礼までもが中止となっていました。日本で古くからおこなわれてきた祭礼、風習、行事などが、まさに日本の象徴だと思うのです。国際化やIT化が進展するほど、日本人らしさが大切になってくると思うのです。コロナ過は医療崩壊や経済的危機もありますが、日本文化の崩壊にもつながりかねません。


 アイデンティティを辞書で引くと「他とはっきりと区別される、一人の人間の個性。また、自分がそのような独自性を持った、ほかならぬ自分であるという確信。組織、集団、民族などにも用いる。」(精選版日本国語大辞典より)とあります。自分が日本人であることを実感できる時間が必要だと思うのです。四季の移ろいがあり、美しい自然があり、日本独自の文化や感性があり、そういったものとつながることで私達の生活は豊かになっていくのです。まだコロナ過は続きそうですが、そんな時代だからこそ失ってはならないものを意識し、たとえ形は変わっても本質は継承していきたいものです。