一瞬の判断で

 昨日、ショッキングなひき逃げ事件による逮捕の報道がありました。交通事故とひき逃げ事件では大きく違います。前途有望な若者が、どうしてこのようなことをしてしまったのか。事件として逮捕されたからには、しっかりと罪を償っていただくしかありません。これから厳しい現実が待っているのでしょうが、自らが招いたことなのですから、いたしかたありません。


 「どうしてあの人が、あんなことを」とは、もしかしたらよく聞くセリフなのかもしれません。私達は一瞬の判断で取り返しのつかないことをしてしまうことがあるのです。時間をかけて考え、周囲に相談し、専門家に判断を仰ぎ、過去の事例も調べてみるといった万全の判断ができるならば、誰しも判断を間違うことはないのかもしれません。ですが、日々の生活で迫られる選択とは悠長なものではなく、即座に判断しなければならないものです。


 どのような行動をとるのか、どのようなことを言うのか、どのような態度をとるのか、日々の生活においてはほぼ条件反射ではないかと思うのです。そのため後悔することがあり、成長がなく同じ失敗を続けてしまうのかもしれません。判断力を養わなければならず、そのためにはパニックにならない平常心、弱い心に負けない強い意志、柔軟に判断できる経験など様々なものが求められます。心の平均点をあげていくことによって、一瞬の判断であっても正しい選択ができるようになるのではないでしょうか。