求めるよりも、ありのままで

 人は何歳になっても成長できるものであり、成長への叱咤激励は必要だと思います。しかし、ある年齢になったならば変化を求めるだけではなく、ありのままの本人を認めてあげることも大切だと思うようになりました。おそらく本人も周囲から言われる前に理解しており努力しているかもしれません。しかし、それぞれに与えられる性格や能力は偏っていることもあり、馴染まないことを習得することは意外と難しいものです。


 人間は好きなことや得意なことは続けられますし成果も得やすいものです。ところが、嫌いなことや苦手なことを克服するのは容易ではありません。誰もが人生のいずれかのタイミングで自らのマイナス部分と向き合うのですが、あきらめてしまう人のほうが多いように感じられます。ですが、忘れていことを突然思い出すことがあるように、昨日までできなかったことが突然できるようになることもあります。無理して続けなくとも、たまに思い出した時には挑戦してることにも意義があります。


 周囲は相手が苦手とすることを求めるのではなく、苦手なことをサポートする心がけが大切です。お互いに苦手なことを補ってこそ円満となります。性格についても一喜一憂することなく、こういう性格なのだとあきらめるのではなく、認めてあげることです。けして自堕落になってはいけませんが、ありのままを認めてもらえると過ごしやすいものです。誰もが完璧ではなく、なくて七癖といわれる悪徳や欠点を持っているものです。お互いに敵意や落胆を乗り越えて仲良く暮らしたいものです。