一日に疲れている大人

 この時期になると一年の速さを実感させられます。お正月を迎え新たる一年が始まったかと思えば桜が咲き暑い夏を迎え、気づけば初雪の季節となりました。日本では四季がはっきりしているため余計に四季の移ろいから様々なことを感じさせられるのかもしれません。同じ一年でも年齢によって感じ方が違うともいわれます。「ジャネーの法則」では同じ一年でも子供と大人では生きてきた年数が違うため、10歳と80歳では同じ1年間でも10分の1と80分の1と大きく異なり、そのため感じ方も違うと説明されています。


 また子供は一日が長く一年が短く、大人は一日が短く一年を長く感じるともいわれます。大人になるほど忙しくなり仕事や家事に追われているうちに一日が終わってしまいます。そんな一日に疲れてしまうので、楽しく毎日を過ごしている子供と比べて、一年を長く感じるのかもしれません。表現を変えれば大人は一日を浪費しており、子供は一日を楽しんでいるということになるかもしれません。たしかに子供の頃のようなワクワク・ドキドキした日々は久しく経験していないかもしれません。


 日本人は忙しすぎるのだと思います。良い表現を使えば働き者であり、悪しき表現を使えば人生を楽しめない民族といえるかもしれません。世界中にはもっとのんびり人生を楽しんでいる人々がたくさんいます。昔であれば定年までは一生懸命働いて退職してから第二の人生を楽しむという人もいました。しかし、これからは70~75歳まで働かなければならないとしたら、人生を楽しむ時間がなくなってしまいます。子供を見習って毎日を楽しむ人生を送りたいものです。まずはワクワク・ドキドキしたいものです。