去就ということ

 最近のニュースを見ていると「踊る大捜査線」の和久さんの「正しいことがしたければ偉くなれ」という言葉を思い出しました。どのような世界であれ様々な問題があり、上からカラスは白いと言われれば、ことさら否定するよりも同調することが処世術なのかもしれません。カラスが黒いと思うならば、正しいと思うことを胸を張って宣言したいと思うならば、それなりの地位に就くか、何を言っても許されるくらいの力を持たなければならないのかもしれません。


 中途半端な立場で改革や革命を企てても成就するのは難しいものです。じっと待つか、去るかの二者択一になってしまいます。政治家でもあと少し待てば首相候補になれたのに乱を起こして追われた人もいます。その時には永遠にも思えるかもしれない「あと少し」を待てるかどうかが問われます。危機感があり焦燥感があり「今でなければ」という思いを抑えることは難しいのですが、人生の大きな分岐点であり慎重な判断が求められます。


 誰にでも大きな判断を求められることがあります。しかもそういう時は冷静ではないことが多いものです。心を落ち着けて熟慮すれば簡単に分かることでも、状況が冷静であることを妨げるため判断を間違えやすいのです。どのような状況にあろうとも冷静でいられるよう努めなければなりません。試されごとは突然のようにやってきます。いつどのようなことが起こっても冷静に対応できるよう、日頃の心構えを確認しておきたいものです。




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