流れということ

 何事にも流れというものがあります。この流れをいかにつかむかということが人生において意外と重要ではないかと思っています。流れには個人の小さな流れから社会の大きな流れまで様々な流れが複雑に絡みながら流れています。大きな流れは大河のようなものであり、その流れを変えようとするならば公共事業のような大きな工事が必要になります。


 ところが、土木などの公共事業は行政が責任を持っておこないますが、時代や社会の流れというものは責任の所在が曖昧であり、流れはじめると変えるのは大変になります。たとえば戦争、バブル崩壊少子化など誰もが望んでいたわけではなくとも、日本という国がその方向に流れていき、すべての人が影響を受けることもあります。現在の社会がどのような流れに乗っており、どのような方向に流れているのかを見極めておかなければなりません。


 社会という大きな流れもあれば、個人や地域などの小さな流れもあります。そういった流れにも必ず潮目が変わるということがあります。気をつけていれば流れの変化に気づくことができるのですが、悪い方向に流れはじめたのに、その流れをとめようとしなかったり気づかないふりをすることもあります。早いうちであれば簡単に修正できるのに、時間が過ぎ流れが大きくなっていくほどに変えることができなくなります。早く謝っておけば、早くに誰かに相談していれば、早くから準備しておけば、後悔の多くは流れの変化を放置することからはじまります。


 流れの変化が分かっても変えられないということもあります。社会の大きな流れから影響を受けたり、自分一人の努力では変えることのできない地域の課題などもあります。しかし、行き先が分からないまま乗っているのと、先々を読んで備えているのとでは、その過程がまったく違います。流れを読み自分ができることにベストを尽くしていきたいと思います。



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