まちづくりの苦しみ

 地元のまちづくりに関わって、ずいぶん経ちます。たとえるなら、まちづくりはマラソンのようなものだと感じます。最初のうちはピクニックのように楽しいものです。挑戦、仲間、評価、充実感などプラスの要素ばかりで楽しく活動することができます。ところが、数年すればマイナスの要素が目立つようになり、継続が困難になることもあります。継続は力なりという名言がありますが、それだけ続けることは難しいことだと実感させられます。


 人間は同じことを続けることに苦痛を感じます。ですが新しいことを次々に開発することにも限界があります。そういう状況が続けば飽きてやめてしまいたくなります。マラソンにたとえたのは走るほどに苦しくなり、歩きたくなる誘惑との戦いが続くからです。何事も継続していくためには、やめたい誘惑に負けないようにしなければなりません。様々な口実が浮かんでくるなかで、続けていくためには意志の力が必要です。意思とは想いや志から生まれるものです。


 そもそも何のために続けるのかという根本的な疑問に、揺れることなくしっかりと答えられるものが必要です。中途半端な気持ちで長く続けるのは難しいものです。自問自答によって、ちゃんと自分の気持ちを作っていかなければなりません。以前も書きましたが人の気持ちは自然と緩んでいくものです。面倒になったというのは、気持ちが緩んでいるからなのです。そこでやめてしまえば楽になりますが、虚しくもなるものです。仲間がまだ頑張っているのに、自分だけ抜けてしまえば、かえって苦しくなります。上手に自分の気持ちを支えていかなければなりません。




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