理想の大切さ

 私達はそれぞれに理想を持たなければなりません。なぜならば、現在地から進むためには理想という座標を持たなくてはならないのです。迷うことなく進むためには、進むべき目標が大切なのです。目標を見失ってしまうと、どこに進んでいいのか分からずに迷ってしまうのです。人は理想を持ち、その理想に向けて着実に歩んでいくことで、成長していくことができるのです。
 
 よく会話のなかで「それは理想であって、現実ではない」と言う人がいます。そして、それ正しいこともあれば、ズレていることもあります。理想を口にする人にはふたつのタイプの人がいるからなのです。ひとつは理想を口実に現実から逃れている人です。たとえ大きな理想を持っていても、それを現実の世界で実現しようとはせずに、逆に現実を否定するために理想を語っている人です。
 
 もうひとタイプは理想を持ちながらも、その理想に振り回されずに現実を大切にしている人です。現実を理想に近づけるために努力している人なのです。実際は理想を持って現実を生きることは大変なことなのです。理想と現実の狭間で苦しまなければならないのですから。理想を口にするだけではなく、実現しようとするならばまさにイバラの道なのです。そんなことなら現実の世界に埋没したほうが、はるかに楽なのかもしれません。ですが、それでは「ただ、なんとなく」の日々になってしまいます。
 
 自分なりの理想を持ち、その実現に努力する人は苦しまなければなりません。しかし、その苦しみはかけがえのない宝になると思うのです。そういった苦しみが自分を大きくしてくれると思うのです。どのみち人が生きるということには迷いや苦しみが伴うものなのです。この宿命から逃れることはできないのです。そうならば、嫌々与えられる苦しみよりも、自ら求める苦しみのほうがいいと思うのです。自ら求める苦しみこそが、幸福への門を開くのです。理想を持つことの大切さをあらためて考えてみました。


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