学校の崩壊

 学校の夏休みも終わりホッとしている親御さんも多いのではないかと思います。小学生の宿題などは子供ではなく親に向けて出されているのではないかと思われるかもしれません。宿題を嫌がる子供との我慢比べです。泣こうが騒ごうが逃げようが負けることなく宿題を終わらせなければなりません。自分でしたほうが簡単な宿題を見守りながらやらせるのは大変なことです。ですが、これも親の務めであり、人間的に成長させてもくれます。


 夏休みの自由研究セットも多く販売されていますし、楽をしようと思えば楽ができる環境にあります。また、面倒だからと子供が宿題をやっていないのを知りながら、素知らぬふりをして登校させる親もいます。宿題をしないということが一般化してしまうと、先生も怒ることができなくなり、宿題を出せなくなってしまいます。さらには自分が宿題をしないまま大人になれば、自分の子供に宿題をさせようとは思いません。恐ろしい連鎖が続いてくことになります。


 海外における格差の根本は教育にあると思います。たとえ貧しくとも親がしっかりしていれば、子供には向上心が生まれ奨学金を受けてでも学ぼうとします。しかし、貧しさに負けた家庭で育った子供はスラム街から抜けることができません。あと数世代を経れば日本もアメリカと同じようになるかもしれません。小学校に通うということさえ、あたりまえではなくなるかもしれません。少しずつ義務教育が形作られ、今度はそれが崩壊していくという無常観がただよっています。何事も知らないということは恐ろしいことです。



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