チキンの命を考える

 イギリスのBBCがKFC(ケンタッキーフライドチキン)を取材したドキュメンタリー番組を放送したそうです。飼育されている鳥達は生後35日目でガス室に送られ9つの部位に解体され全国各地のチェーン店に送られるそうです。「若鶏の○○」という商品がたくさんありますが、産まれて約1ヶ月少しの鳥だとは思ってもいませんでした。


 残酷な話ではありますが、これが食の現実なのだと思います。大量生産・大量消費は工業製品ばかりではなく、食の分野でも同じなのです。飽食の時代が定着して久しい訳ですが、それを支えているいるのは人間によって搾取された命なのです。ところが、そのことを忘れて「美味しいor不味い」とか「高いor安い」という基準でしか考えず、いただいた命への感謝を忘れているのではないかと、今回の話題から考えさせられました。


 私達は他の動植物の命をいただかなければ生きていくことができません。食物連鎖の輪は命の輪でもあります。今回の記事を読んでチキンを食べなくするのではなく、感謝の気持ちをもって粗末にすることなく、いただかなければなりません。私達の幸福感の源泉は「ありがたい」という感謝の気持ちです。感謝の気持ちを持ち与えられたものをいただき、生きるのが幸福への道ではないかと思うのです。



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