ひな祭りに込められた願い

 大学時代の京都での生活は慣れるまで驚きの連続でした。言葉や風習など同じ日本でも違うものです。そのひとつが恵方巻きです。スーパーでバイトをしていたとき、節分の日に大量に並べられる恵方巻きのことを知りませんでした。地元のバイト仲間から教えられ、その食べ方にも驚きました。いつのまにか日本中に恵方巻きが普及しましたが、その当時は存在さえ知りませんでした。


 恵方巻きが普及したのはスーパーなどが全国で導入したからです。いわば商売に利用されたようなものです。他にもクリスマスや最近ではハロウィンなど海外の風習も普及していますが、イベント的な感覚でおこなわれています。海外の風習よりもまずは日本の風習を流行らせて欲しいと思っています。四季の移ろいがある日本には季節ごとに様々な行事やお祭りがあります。そういったものが、もっと注目されてもいいと思うのです。 
 

 昔ながらの風習は家族の幸せを願うためのものでした。現代社会に欠けているもののひとつに祈りがあります。社寺仏閣に参拝すればご利益を願いますが、もっと生活のなかに祈りが必要ではないかと思っています。たとえば、これからならひな祭りがあります。雛人形を飾り食事をするだけではなく、子供の健やかな成長をどれだけ祈れるか、子供がいてくれることにどれだけ感謝できるかが大切だと思っています。形に心が伴ってこそ意義があります。風習に込められた祈りを大切にしていきたいと思うのです。



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