享楽のスマホ

 あるスマホのゲームが話題なようです。私のお寺にもどうやら3ヶ所もスポットがあるようで、ずいぶんいらっしゃいます。せっかくご縁があり来たのですから、手を合わせてお参りいただければなお良いと思うのですが、ほとんどの人はスマホ以外は目に入らないようです。また、夜中に車であがっている輩もおり、一時的なこととは分かっていながらイライラしてしまうこともあります。そんな気持ちでありながら、地元温泉街の誘客のためにこのゲームを活用しようという企画もあり複雑な心境です。


 ゲームをしている人の多くは若者ですが、なかには年配者もおられスマホとゲームの広がりに驚嘆させられます。そして一過性のブームに翻弄されすぎてはいないかと心配にもなります。日本には昔から茶道、書道、華道など「道」とつく習いごとがあります。趣味の範囲でする人もあれば、道を極めようと生涯をかける人もいます。また、将棋や囲碁も昔からの娯楽ですが、道はつかなくとも真剣勝負の世界もあります。これらは一人ではできず師匠がいて仲間があり、楽しさもあれば厳しさもある世界です。そして、長く続けるほどに本気で取り組むほどに、その奥深い世界を楽しむことができます。


 現在のブームの多くは一人、簡単、安価、ネットなどがキーワードです。誰でも気軽にはじめられますが、長く続くことはありません。近年スマホゲームのCMが氾濫していますが、そのゲームが単なる暇つぶしなのか、それとも人生を豊にしてくれるものなのか、その判断は各人に委ねられますが、まずは考えてみることが必要ではないかと思います。人生の豊かさとは、どこからやってくるものなのでしょうか。



応援クイックお願いします
にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へ
にほんブログ村