変革の力

 人間の生活とは現状維持か良悪のどちらかに向かっていく三択しかありません。悪い方向へと流れるのは簡単で少し気を緩めれば、どんどん流されていきます。現状維持には何もしないという無気力の状態と、あえて何も求めずに平穏に暮らすという2種があります。良い方向に向かうためには努力が必要ですし、自分を改革していく意志が求められます。


 人間には心身ふたつの成長がありますが、どちらも意識されるのは学生時代までであり、大人になれば成長もゆるんでいき、いずれは衰えていくものです。身体の衰えは生物としての宿命ですが、精神については成長を続け円熟していくことができます。そのためには上手に自分を育てていかなければなりません。


 年齢・環境・立場・関係などは変化していくものであり、その変化に応じて自分を変革していかなければなりません。変化は新しい自分に出会えるチャンスでもあります。できないことができるようになる、言えなかったことが言えるようになる、我慢できなかったことが我慢できるようになる、考えられなかったことが配慮できるようになることです。今の自分がまわりから求められていることに誠実に応えようとすることで成長することができるのです。


 自分という存在や可能性を早くからあきらめている人もいます。「どうせ」、「だって」、「しょうがない」、「つまらない」などが口癖になっていると自分を変革することはできません。人として生まれたからには、誰しも短所や不得手がありコンプレックスもあります。ですが、同じように長所や得意なこともあり、そういったものを発見したり伸ばすためにも自分を変革していかなければならないのです。





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